ヘイズとはインドネシアのスマトラ島やカリマンタン島の焼畑農業や山火事の煙や排気ガスなどの微粒子が原因となって起こる大気汚染のことです。ヘイズはインドネシアの乾季である4月から10月にかけて悪化し、汚染された大気は南西モンスーンによって隣国のシンガポールやマレーシアをも覆い、健康への影響が懸念されるようになります。
近年の状況
1997年後半から1998年前半、ヘイズは稀に見るほど劣悪化し当地域内での社会問題と化しました。窓を開けると焦げ臭いにおいが漂い、視界は不良で晴天の日でも太陽がぼんやりとしか見えない日が続き、健康への影響も現れるなどしました。日本でも「煙害」として連日報道されましたので、テレビの映像に記憶のある方もいらっしゃることと思います。近年はそれほどひどくはないものの、毎年乾季になると空気がかすみ、体調不良を訴える人が増えるようになります。
ヘイズによる健康への影響
ヘイズの強いときは目、鼻、喉などの粘膜が刺激され、目や皮膚のかゆみ、鼻水、咽頭痛、めまい、吐き気などの症状が現れることがあります。また、もともと心臓や呼吸器の病気がある人は症状が現れやすく、病気が重症化する可能性があります。
ヘイズの指標PSI
ヘイズの季節に窓の外の景色に注目すると何となくもやがかかったような日があります。時には焦げ臭いにおいが感じられることもあります。しかし感覚的に観察していなくても、シンガポールやマレーシアでは日本の気象台に相当する政府機関(Meteorological Service)が常に大気の状態を科学的方法で調べ大気汚染指数(PSI)として発表していますので、大気汚染の状況を数値で知ることができます。PSIはストレーツタイムズなどの新聞やテレビの天気予報、インターネット
(
http://app.nea.gov.sg/psi/psi2mth.asp
)で知ることができます。
ヘイズの強さと健康への影響の関係は次の通りです。(Meteorological Serviceによる)
PSI
健康への影響
0〜50は良好な大気状態
症状の出現の可能性なし
51〜100は普通
ごく軽度の症状の出現の可能性
101〜200は不健康
心臓・呼吸器疾患のある方や少数の健康な方に症状出現の可能性
201〜300は非常に不健康
健康な方にも症状出現
301〜500は危険
健康に障害を与える可能性
※上記はあくまで目安であって、症状出現にはかなり個人差があるようです。
ヘイズの悪化しているときは
主な対策は次の通りです。ただ、体質の違い、心臓・呼吸器の疾患があるかどうか、屋外活動の程度の違いなどによって個人差がありますので、ヘイズの時期になったらPSIと自分の体の様子に毎日注目し、必要に応じて適切な対応をとるようにしましょう。
うがいと手洗い、洗顔の励行。入浴、シャワー。ヘイズの強いときはこまめに。
マスク着用。
室内の環境整備(加湿、空気清浄機の使用、クーラーのフィルター交換など)
禁煙
外出や屋外での運動を減らす、避ける。
ヘイズに関する情報を把握する。
症状があれば医療機関を受診する。
(参考:National Environment Agency ウェブサイト)
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