“子供が鼻水をたらしているのはあたりまえ”は昔のこと。
鼻水、鼻づまり、しつこい咳に副鼻腔炎が潜んでいるかもしれません。
はじめに
副鼻腔炎は小児と成人とに大別されます。
なぜなら、小児期には副鼻腔は未完成だからです。
また、副鼻腔炎は中耳炎や喘息様気管支炎の原因となることがあります。
副鼻腔炎の鼻漏を早期に治癒させることは大切です。
ここでは小児副鼻腔炎について述べます。
図
副鼻腔の位置
正面
側面
原因
小児副鼻腔炎の原因はかぜです。寒冷、乾燥などの環境下で上気道粘膜の感染防御能が低下すると、ウイルス感染が起こります。ウイルスにより粘膜変性がおこり、常在菌叢が乱されて鼻咽腔に病原菌が侵入し感染が起こります。鼻咽腔から鼻腔、副鼻腔、あるいは喉頭、気管支へ病原菌が拡がると考えられます。
鼻咽腔の炎症は中耳炎の原因にもなりえます。
症状
発かぜが治ったのに鼻水が止まらない、喀痰がらみの咳、鼻づまりなど。
診断
鼻鏡検査、鼻汁検査、内視鏡検査、レントゲン検査。これらを組み合わせて総合的に診断します。
治療
小児副鼻腔炎は原則として保存的に(つまり内服で)治療します。原因菌の除去に適した抗生物質を用いますが、最近では、薬剤耐性菌の増加により難治例も見られます。薬は医師の指示どおりきちんと飲ませてください。
反復させない、長期化させないためにも早めに治療しましょう。
家庭で心がけていただきたいこと
鼻の清潔を保持し、換気を良くしておくことが、副鼻腔炎の予防と治療には不可欠です。鼻のかめない乳幼児では鼻処置は大切な治療です。外来では鼻汁吸引、あるいは鼻洗浄しますが、1回の処置では不十分なので、家庭でも鼻汁吸引器(スポイト式、吸出し式、なんでもOK)による吸引をおすすめします。鼻をかめる小児では、適宜鼻をかませてください。ただし、激しくは禁物です。
鼻汁吸引は鼻咽腔の病原菌を減らす<理学的除菌>の一方法として、また生体が本来備えている粘膜修復能や、抗菌作用を回復させるのに有効です。
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